書籍・雑誌

米原万里「旅行者の朝食」

Rimg0104_2 米原万里「旅行者の朝食」 
タイトルから、旅先のグルメガイドと思ったが、壮大、痛快、空前絶後なパワフルなグルメエッセイ。ロシヤ語の同時通訳(翻訳家)の経歴からロシヤのエピソードが多い。

さて、タイトル、旅行者の朝食? ロシアで「旅行者の朝食」というジョークがあり、米原さんは、どこがおもしろいのか理解できなかった。実は、ソ連時代に旅行者の朝食という名前の缶詰が作られ、それが、とても不味かった。ロシア人は、この缶詰からソ連時代のことを想い出し苦笑するのだそうだ。旅行者の朝食という名前からも、遠足や旅先で携帯できるように製造された缶詰だが、だれも持っていこうとはしなかった。「リュックの中はいっぱいで入らないのだもの♪」という歌が流行ったらしい。・・・という缶詰は、牛、豚、鶏、羊、魚と5種類もあり、米原さんが苦心して入手し(ソ連崩壊後も長らく製造されていた)食べてみたら、やはり、相当不味いもので、ペースト状で犬用の缶詰に似ていたとか。

本書の解説で、グルメエッセイの大家、東海林さだお氏は、「食べものの話は、読者が知っている食べものをテーマにすることで成り立っている場合が多い。難しいのは、誰も知らない食べものを書く場合」と書いておられる。米原さんの本エッセイには、全く知らない食べものが何度も登場する。トルコ蜜飴もそのひとつ。。

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ビル・エバンス『ポートレイト・イン・ジャズ』

Jazz1000_4 ビル・エバンス『ポートレイト・イン・ジャズ』『枯葉』。ジャズで聴ける『枯葉』の中でもビル・エバンスの枯葉は、突出している。叙情派とかリリシズムとか、優しいイメージがあるビル・エバンスも、この『枯葉』を聴くと印象は一転する。すさまじい早弾き、叩きつけるような鍵盤タッチ、変幻自在、まさに神がかり的演奏。音楽の悪魔が乗り移ったかのような狂気的演奏だが、白人ジャズメンらしく冷めた精神で、最初から最後まで気を抜いたところは全くない緻密な演奏。相棒のスコット・ラフォロもドラムのポール・モチアン、もエバンスのピアノに触発され、ベストな演奏をやりとげる。LP盤では枯葉は1曲だけの収録だが、CD盤では別テイクが収録され枯葉が2曲聴ける。

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「J.C.オカザワの昼めしを食べる」を読んでみた

200904book1_3 グルメガイド本、「JCオカザワの昼めしを食べる晶文社 1890円)が図書館にあった。この本の紹介記事が東横インの室内誌に掲載されていて、以前から読みたかった本だ。で、正直な感想、1890円もする高価な本を買わなくてよかった。東京のベストランチ二百選という副題どおり、掲載されたグルメは多いが、この本を読んでも、どんな味なのかが、あまり掴めない。
文豪夏目漱石が通った店だの、築地市場構内を走り抜けるターレが危険とか、1ページ1店で割り付けた紹介記事の、多くの部分がお店の情景描写になっていて(それはそれで、興味ぶかいのだが)、肝心のメニュー紹介が少ない。どういう味なのかを書いた部分は、さらに少ない。
史上最強のランチ250選、東京を舞台にタフに行き抜くビジネスマン&ウーマン、必携の一冊だ。ということだが・・・。
本書掲載店に化学調味料多用の平凡な中華料理屋なども掲載されていた。その店を取り上げるなら、すぐ近所にもっと美味い店があるのだけれど・・・。自分の贔屓の店が、こうしたグルメ本に掲載されていないということは嬉しくもあるが・・・・。

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ひとり呑み★大衆酒場の楽しみ 

2009021001_1 ひとり呑み/浜田信郎  という本を読んでみた。
著者は1959年愛媛県生まれ、1983年広島県の造船所に入り1988年に転勤で東京へ。「居酒屋礼賛」という居酒屋ブログや、「酒場百選」という著書もあり、サラリーマンの居酒屋探訪の達人だ。
本書の「はじめに」の文章を引用・・・
ひとり酒場で飲む。最初のうちは慣れていないので、ひたすら飲んだり食べたりする他は何もすることがなくて、とても楽しむなんて心の余裕はありません。それでも、何度か繰り返しているうちに、「そうか、何もしなければいいんだ」という簡単なことに気がついた。まさに温泉につかっているのと同じで、どっぷりと酒場の雰囲気につかればいいのです・・・。

大衆酒場に行く動機には、酒、料理、人の三つの要素があり、どれに重きをおいているかは、人それぞれ。ひたすら酒を飲むのがすきな人、料理が楽しみな人、人と話をするのが好きな人。僕の場合は、料理が目当て、それも酒に合う料理だ。

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ワイン本「ワインをめぐる小さな冒険」柴田光滋

ワイン本の備忘録です。
新潮新書から「ワインをめぐる小さな冒険」柴田光滋
著者は1944年東京生まれ。出版社の編集者として文芸書や飲食関係の書籍を数多く手がけてきた人。石川淳、吉田健一、安部公房、辻邦生など交流関係がすごい。
タイトルの「小さな冒険」というのは、業界に関係なくワインが好きだけで、本を書くことに対して、冒険だと謙遜されているのである。本書には19本のエッセイがおさめられていて、そのタイトルがユニークだ。トンカツとの果てしなき闘い、武門の誉れシャトーヌフ・デュ・パープ、廉価ピノロアール世界選手権大会、などなど。

「トンカツとの果てしなき闘い」は、トンカツ屋でワインを飲む話。
西陣のはずれ五番町の焼肉屋、さっと焼いて塩だけて食べる肉が旨く、そこで飲んだ十勝ワイン「トカップ」がよかった。サンフランシスコの寿司屋、カルフォルニアの安い白ワインで、カルフォルニア巻きなんぞを食べたのも忘れがたい。寿司屋、天ぷら屋、焼鳥屋、中華料理店でもどこでも、ワインで料理を食べたい。そういう前ふりのあと、トンカツとのマリアージュ(筆者はこういう言葉を使ってませんが)の話に。いきつけの美味しいトンカツ屋があり、日本酒はあるがワインはおいていない。どうしてもワインでトンカツを食べてみたくなり、わざわざワイン(シャトーヌフ・デュ・パープ)を持ち込み、ロースカツを食べてみたら・・・それぞれが旨さを主張してよくなかったらしい、美男と美女のお見合いが案外成立しないようなものかと評している。
その後もワインの種類を変えて挑戦した話がつづき、果てしなきトンカツとの闘いが続く・・・で終わってしまった。僕も、トンカツに合うワインは気になっていたので熱心に読んでいたが、オチがなく話が終わった。うーん、東京人の会話のようだ。

「武門の誉れシャトーヌフ・デュ・パープ」では、赤ワインはボルドーとブルゴーニュだけではない。ローヌ地方の赤ワインを忘れちゃいけませんぞ、と主張されている。・・・というような、あまりワインの勉強にならない話がおさめられているのが良い。(この本、市立図書館にあります。)

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植草甚一スクラップ・ブックとは

植草甚一スクラップ・ブックとは・・・ウイキを引用しよう。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
『植草甚一スクラップブック』(うえくさじんいちすくらっぷぶっく)は晶文社から刊行された植草甚一のエッセイ集でJ・J大全集と銘打たれていた。全40巻および別巻1が1976年から1980年にかけ三期に分けて刊行された。
ジャズ、映画、小説、ファッション、雑学など様々なジャンルの評論やエッセイで構成されている。・・・中略・・・2004年9月、晶文社から復刊が開始され、月に3冊ずつの刊行で完結した。

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