土曜サスペンス「疑惑」を見た。
ABCテレビ(テレ朝系)のドラマ「疑惑」を見た。岩下志麻と桃井かおりが演じた1982年の映画「疑惑」が良かったから、今回の「疑惑」も楽しみにしていた。シナリオは映画と違い、佐原弁護士役が田村正和。悪女・球磨子(桃井)とクールな佐原(岩下)のかけあいが見どころだった前作を越えるだろうか。少し不安があったが、主演の沢口靖子が画面に映ったとたん、映画版「疑惑」とは違う雰囲気が生まれ、田村の弁護士役も違和感がなく見ていくことができた。気合の入った沢口と田村の演技で、前作とは違う作品になっている。老弁護士の津川雅彦も渋い。
だが、室井滋のジャーナリストが疑問、室井は、嫌な女を演じている。悪女は球磨子一人でいいので、室井の悪女は余分だ。演技力のある室井だけに沢口より悪い女に見えてくる。映画版では桃井の見事な悪女ぶりに、なかなか感情移入できないが、このTV版では沢口の球磨子に早い段階で同情してしまった。沢口のイメージに、もともと悪女がついてこないので、なんだが微妙な展開だ。ドラマの途中から、嫌な女・室井と正義の味方・田村の対決になってきて、沢口は無実の可愛そうな女に見えてくる。
映画では最後まで桃井かおりは嫌な女であり、それでも、ほんの少し、弱さや可愛いところをみせ、その瞬間だけ同情がわいた。・・・・映画には、球磨子を追い詰めるジャーナリスト役の記憶があまりない。
・・・長くなるので、おつきあいいただける方は、続きをどうぞ。
やはり、映画の「疑惑」は越えなていない気がする。ちょい役が軽すぎるのもつらい。真矢みきや若村麻由美の役どころがよくわからない。
82年映画版は、主役の桃井かおりと岩下志麻の独壇場。球磨子が、岩下演じる弁護士に頭からワイン(水?)をかけるシーンでは本当に仲が悪いのじゃないかと思ってしまった。そして、映画の後半、岩下が事件の真相に迫るところも、みどころで、これぞ清張サスペンス。
なんだか、まとまらないが、沢口と田村、沢口と夫役の小林稔侍など、2人で演じるシーンはとてもよい。新境地を開こうとする沢口靖子の女優魂を感じる。しかし、どうも視点がまとまらない。
ドラマ後半、田村が謎解きに入っていく、ここで、また、室井と田村がからみ、室井と真矢もからむ。どうも室井滋を敵役にしたいようなシナリオ展開にはなじめない。
映画版では、主役2人を際立たせて、あとの役は終始、地味な存在に徹する。エンディングで見せる(魅せる)主役2人以外の重要な役がいるが、ネタバレになるので書けない。ドラマは終盤、田村が謎解きを進め、ジャーナリズム、室井を追いつめていく。うーん、原作はそういう話だったのか。(敵対するのは、室井の背後のジャーナリズムなんだけど)。
ついに、エンディング、田村の謎解きは心に迫る。そして、沢口と田村の最後の会話。映画版とは全く違うが、TV版の終わり方もなかなかいいじゃないか。・・・ええ、なにい・・・終わらないの!。ここで終わっておけばよいものを・・・また、真矢みきが、おせっかいをやく、つまらないシーンで、やっと終わった。
結論として、TV版は意味のない場面が多すぎた。沢口と田村はいいのに、惜しい。
映画版では、主役は桃井かおりだ。それを主張する桃井の演技、岩下志麻へのライバル心が壮絶。しかし、岩下の存在感はゆるぎがたく、主役の桃井に一歩もひけをとらない。ネタバレになるが、佐原弁護士(岩下)と、球磨子(桃井)は、最後に喧嘩別れする。TV版では沢口の球磨子は同情すべき悲しい女で描かれ、佐原に感謝の気持ちを見せる。
映画版のラストでは、感謝の気持ちを表さない(内心はどうか不明)球磨子に、佐原が「また何かあったら弁護してあげるわよ」という意味のセリフをはく。これは、また共演しましょうねという意味なのか。
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コメント
masayukizさま コメントありがとうございました。
masayukizさまがおっしゃる通りですね。
室井さんの演技が上手過ぎて一人空回りした感がありました。
ABCテレビは頑張って清張ものをドラマ化していますがなかなか映画版を超えられませんね。
投稿: 栃麺坊 | 2009年1月25日 (日) 01時11分